そのへんの50代主婦だって「人生はネタだらけ」

あのベストセラー本「生協の白石さん」読後感想・行き詰まりを感じたら読んでみて!

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こんにちは。もりこねです。

2005年に発売され、大ベストセラーとなった書籍「生協の白石さん」、当時読まれた方も多いと思います。

懐かしいこの書籍名に、思わずページをめくると、そこにはほっと安らぐ感動がありました。

そして、こんなにさらっと読めてくすっと笑えてほっと癒されるのに、まるでビジネス本じゃない?と思わせるような「学び」を得られた感覚もあったのです。

さらに、ここ最近の行き詰まり感も解きほぐされました。

●最近笑ってない

●なんだか疲れているから癒されたい

●仕事や人生そのものに行き詰まりを感じている(!)

こんな方に、ぜひおすすめしたい本です。

そんなわけで、今さらながらではありますが、「生協の白石さん」の読書感想文をお届けします!

「生協の白石さん」とは

「生協の白石さん」については、私がここでいうまでもなくご存知の方も多いと思いますが、一応簡単にご説明します。

「生協の白石さん」とは、東京農工大学消費生活協同組合工学部店の「ひとことカード」を通じた、投稿者と生協職員とのやりとりを掲載しているものです。

「ひとことカード」とは、学生や教職員などの組合員が生協への要望や質問を自由に書いて、専用の箱に入れることができるものです。

生協職員はそのカードに対して一つ一つ手書きで回答し掲示板に貼り出していくのですが、当時担当だった白石昌則さんの真摯で誠実かつユーモアあふれる回答が学生の間で話題となりました。

本来ならば、この売店でこんな物を売ってほしいだとか、食堂のメニューはこんなものがあるといいななど、生協と直接関係のあるもののために設けられたひとことカードです。

それなのに、直接関係のない質問にも、真面目に丁寧に、そしてひねりの利いた面白さで回答する白石さん。

そんな光景を学生の1人がブログにアップしたことで一躍全国区となり、書籍化という流れとなったのです。

この白石さんは、当時30代半ばの男性。

全国区となってしばらくは正体を明らかにしていなかったので、生協というイメージからか「おばさん」と思われていたふしもあったそうです(笑)。実は私もそう思っていました。

白石さんが私と同世代のしかも男性ということを、今回初めて知ることとなり、これが個人的には一番の衝撃でした(笑)。

この本の巻末にある東京農工大学生協の専務理事小林亘氏の言葉が、この本のすべてを物語っていると私は感じたので、ここでその一文を引用します。

なぜ白石さんの回答が学生たちの間で話題となり、支持を受けているのかについて、(中略)白石さんは出された質問に対して「どんなものでも、これは無理だとあきらめず、なんとか実現させようという立場」で回答していること。そしてもうひとつは、他の職員ではあまり回答してこなかった意見や要望に対して、ユーモアと絶妙の変化球を織り交ぜながら回答する誠実な人柄を感じられることである。

出典:「生協の白石さん」白石昌則 東京農工大学の学生の皆さん 講談社 2005年12月20日第10刷発行 P146

私はこの本を読みながら、白石さんは生協職員としての誇りと仕事に対するプロ意識がとても高い方だと思いました。

でも、それだけだと「仕事がデキル男」で終わってしまうので、ここまで人の心は惹きつけられないでしょう。

これほどの人気となった背景には、白石さんの回答には、粋や洒落といった江戸っ子気質にも似た遊び心もさることながら、仕事や人に対して丁寧に真摯に向き合う姿勢や真面目で誠実な人柄がその文面から伝わってくることかと思いました。

・思わず相談したくなってしまう兄貴分のような存在

・人の心をゆるませほっこりさせる癒し系

・白石さんならどんな回答をくれるのかなというワクワク感

短い文面から、そんな「生協の白石さん」の魅力を垣間見ることができます。

そういう意味でも、たいへんおもしろい本だと感じました。

「生協の白石さん」私が感じた4つの魅力

そんな「生協の白石さん」を今回初めて読んでみて、私が感じた魅力を4点にまとめてみました。

さらっと読める

掲載されている学生からのひとことカードは、全部で108です。(煩悩か?!)

150ページほどの書籍であるものの、ひとことカードの質問・要望とそれに対する白石さんの回答は、比較的短文なので、さくさくとあっという間に読み切れてしまいます。

おもしろすぎて、もっと続きが読みたいとさえ思わせてくれるほど。

そんな読みやすさの中にも、白石さんの仕事観、人生観、、知識、経験などが随所にちりばめられ、なるほどなぁ~ととても勉強になることばかりです。

ちなみに、「煩悩」ということで、白石さんからの粋な回答をここに引用します!

ちょっとアンダートーク的になるかもなので、ご留意のほど(笑)。

生協への質問・意見、要望

エロ本おいて下さい

[所属]— [お名前]N

生協からのお答え

ご要望ありがとうございます。

大学生協は学生や教職員の方をはじめとした組合員の勉学研究支援及び生活支援に取り組んでおりますが、煩悩の分野は支援できません。あしからずご了承下さい。

[担当]白石

出典:「生協の白石さん」白石昌則 東京農工大学の学生の皆さん 講談社 2005年12月20日第10刷発行 P37

こんな冗談ともいえる質問に(いや、本気かも?)この返しとは・・・恐れ入りました。

言葉選びのセンスが、ずば抜けています!

くすっと笑える

思わずくすっと笑ってしまうやりとりが多く、この本を読み終える頃にはすっかり表情筋がゆるんでしまいました。

投稿する学生からの白石さんいじり(いい意味でですよ)ともとれる質問に対して、それを上回るユーモアあふれる白石さんの言葉返しに、何度噴き出したことでしょう。

そして、投稿者も回答する白石さんも、なんだか楽しそうなのです。

例えば、こんな感じです。

生協への質問・意見、要望

8月になったので、約束のプールに行きましょう♪

[所属]G [お名前]ぱつお

生協からのお答え

涼しげなお誘い、ありがとうございます。

しかし、生協一同の誰もが、上記の約束を思い出せずにいます。

このままでは待ち合わせの場所にすら行けそうにありませんが、どうぞ気にせず先に行って下さい。

[担当]白石

出典:「生協の白石さん」白石昌則 東京農工大学の学生の皆さん 講談社 2005年12月20日第10刷発行 P131

笑いのツボは人それぞれですが、私はこの白石さんの少しひねりの利いたユーモアに、センスの良さを感じるのです。

言葉遣いが真面目で丁寧というのも、笑いを誘う一つでもあるのでしょう。

それでも、誰も傷つけないのに誰にも媚びていない、そんな笑いを提供できるというのは、地頭の良さもさることながら、誠実な人柄やこれまでの生き様の賜物なのではないかと、勝手に思いを馳せているしだいです。

楽しそうにしている人のところに、人は自然と惹きつけられますよね。

ほっと癒される

白石さんの回答はとにかく癒されるという声が多いようですが、私もまったくの同感です。

なんででしょう。

真面目で丁寧であるということは、言葉にしてしまうと、下手をすれば堅苦しかったり冷たく感じられることもあります。

でも、白石さんにはそれが一切なく、逆にほっと癒されてしまうのです。

そのひとつとして、投稿してきた相手を「受け止める」気持ちが、文面から感じとれます。

そして、投稿している学生とそれを回答している白石さんとの間で、なんともいえないとてもやさしい空気が流れているのを感じます。

いい大学でいい学生さんたちなんだな・・・とも思いました。

白石さんの癒され回答は多々ありますが、ここでは、癒しというよりは、ちょっと心を揺さぶられた回答のご紹介です。

生協への質問・意見、要望

もういやだ

死にたい

[所属]— [お名前]—

生協からのお答え

生協という字は「生きる」「協力する」という字を使います。だからといって、何がどうだということもございません。このように、人間は他人の生死に関し、呆れる程、無力で無関心なものです。

本人にとっては深刻な問題なのに、何だか悔しいじゃないですか。生き続けて、見返しましょう!

[担当]白石

出典:「生協の白石さん」白石昌則 東京農工大学の学生の皆さん 講談社 2005年12月20日第10刷発行 P117

優しい人のところにも、優しい人は集まります。

さりげに仕事への姿勢を学べる

白石さんの回答ほしさに、生協とは直接関係のない質問も増えていたそうですが、そんな中でも、さりげなく販売促進をしているところに、並々ならぬプロ意識を感じました。

こんなこといってはなんでしょうが、「なんでこんな関係のないくだらない質問や要望をしてくるの?」ということは、この白石さんの職場だけでなく、他の仕事でもあるでしょう。

私も、公的機関で働いている時には、そんなことに悩まされていました。

そんな時、白石さんのように、一見仕事とは関係のないことでも邪険にせずにいったん受け止め、それをどう仕事につなげていけるかという視点で考えていくと、思いもよらぬ方向に進んでいくのですね。

丁寧な言葉選びのなかにも洒落っ気たっぷりに表現し、最後は商品をお勧めするというクールな回答のひとつが、コチラです。

生協への質問・意見、要望

どうすれば、人間は空中で、ジャンプできるのですか?白石さん。二段ジャンプのことです。

[所属]イタリアーノ [お名前](^-^)/

生協からのお答え

工学部の学生さんが解らない物理的な問題を、私などが解明する術など知る由もありません。

当方としてできる事があるとすれば、毎週「少年ジャンプ」を読む子が思春期を経て、「ヤングジャンプ」も読み始める一現象を、人間の成長過程になぞらえ「二段ジャンプ」であると勝手ながらに解釈し、二冊とも毎週品揃えする事のみです。組合員証提示で10%OFFです。

[担当]白石

出典:「生協の白石さん」白石昌則 東京農工大学の学生の皆さん 講談社 2005年12月20日第10刷発行 P83

そのあまりにも自然な「もっていきかた」に、購買意欲を掻き立てられた学生が多いことは、想像に難くないです。

このように、「生協の白石さん」では販売促進につなげていく回答をよく目にした印象です。

白石さんの回答がきっかけで、売れに売れた商品もあるというのだから、下手なビジネス書よりも得られるものはあるのかもです。

「何を売るか」も大事ですが、「誰が売るか」はそれ以上に大事なことかもしれませんね。

「生協の白石さん」は今も生協職員

生協の白石さんが話題となってかなりの年数が経ちますが、Twitterを調べてみたところ、白石さんは今も生協職員だということがわかりました。

今年の2月21日付けで、東洋大学生協より日本生活協同組合連合会に転籍したとのことで、一貫して生協職員としてご活躍さているのですね。

白石昌則さんTwitter↓

ちなみに、2012年7月にポプラ社から発行された「生協の白石さん 学びと成長」も同時に読みましたが、こちらも白石さんのユーモアにより磨きがかかりおもしろくておすすめです。

おわりに

「生協の白石さん」がブームになった頃にこの記事を書いていればよかったなと、自分の出足の遅さに悔やまれるばかりです。(いや、遅すぎるでしょ?)

今ここにきてこの本に出逢えたのも、何かのメッセージでしょうか?教えてください!白石さん(笑)。

ここのところ、ブログ作成に少々行き詰まりを感じていたので、この本でちょっと一息癒されたと同時に、白石さんの仕事に対する姿勢や人との関わり方など、とても大切なことを教えてもらった気がします。

最後に、私が個人的に一番好きな回答をご紹介して、おしまいといたします。

この本の108番目、一番最後に紹介されていた「ひとことカード」でのやりとりです。

生協への質問・意見、要望

白石さん

好きっす。

[所属]— [お名前]—

生協からのお答え

光栄っす。

[担当]白石

出典:「生協の白石さん」白石昌則 東京農工大学の学生の皆さん 講談社 2005年12月20日第10刷発行 P136

ありがとうございました。

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