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若手公務員の退職者が多いのは必然?40代で辞めた元公務員の本音

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こんにちは。元公務員のもりこねです。

ここのところ、20代、30代の若手公務員の退職者が増えていると感じており、実際「霞が関の20代若手官僚の退職がここ数年激増している」というニュースも流れたほどです。

底辺国家公務員をずるずると20年以上居座り続け、40代で退職した私が思うところは、「この現象は必然なのかも」ということです。

この記事の内容
  • なぜ、若手公務員がどんどん辞めていくのか
  • 公務員を辞めることは、おかしなことじゃない

そんな内容について、本音を暴露していきます。

少しネガティブチックな内容になるかもしれませんので、ご気分がよろしくなければ、「そっと」離れていただければと存じます。(いえいえ、強がりです。できれば最後まで読んでいただきたいです!)

注)かなりの長文です。

読みたい箇所からどうぞ

若手公務員の退職者が増えた理由を考えてみた

公務員の退職者が多いという事実は、私が長年勤めていた公務の職場でもいえることですし、ブログやSNSなどでの発信の多さで感じているところです。

なぜ、こんなに公務員退職者が増えたのか、私なりに独断と偏見でその理由を挙げてみます。

仕事がつまらない

公務の職場は、自治体の企画や広報などを除いては、クリエイティブな仕事内容ではありません。

前例踏襲・・・旧態依然・・・閉塞感・・・
ルーティンワーク・・・ルーティワーク・・・ルーティンワーク・・・

公務の職場は、新しいことも苦手です。

失敗したくないから・・・
どうせ異動するから・・・
今をそつなくこなす方が楽だから・・・

だいたいどこの組織も、そんな感じでしょう。(たぶん・・・)

もちろん、それらを否定はしません。時に必要です。

それをわかっていて公務員になった方もいるのでしょうけれど、イメージと大きく違っていたと落胆する若手職員も多いと聞きます。

そして、意欲を持って「これをしたい!」と自分の意見を言っても、聞き入れてもらえない。

失敗から学べるのに、失敗したらもう後がないような雰囲気・・・

これでは、意気揚々と入省(庁)した若い職員は、つまらなく思うのは当然です

そして、こんなところで定年まで働いている自分が、想像できなくなるでしょう。

ただ、この雰囲気が合っている人はいますので、そういう人にとっては居心地のいい職場だと思います。

どちらがいいとか悪いといいたいわけではありませんので、ご理解ください。

意外と激務

公務の職場が激務と言われて、久しい今日この頃。

もちろん、部署や人によって変わりますが、30年ほど前の昔の役所のような雰囲気ではまったくなくなってしまったのはたしかです。

月100時間残業なんて当たり前で、自慢にもならないほどです(苦笑)。

そして決め手(?)は、サービス残業です。

仕事内容についても「暇そう」「楽そう」にみられてしまう公務員ですが、頻繁に異動があるにも関わらず専門的知識を求められということで、なんだか割りが合いません。

さらに、正規職員を減らされたことで、それを非正規職員で補わなければならず、そのマネジメントも若いうちから任される職場もあります。

ただ、公務員が激務であることは、周知されてきた感があります。

だからどうだってことはないのですが、以前よりも公務員が楽だとか甘いというお考えの人は減ってきているように思います。

給与が低い

そのくせ、若いうちは給与が低いのはやってられないです。

特に20代の頃は、ジリ貧です。

私も20代の頃はボロボロの公務員宿舎で一人暮らしをしていましたが、1日の食費を500円以内でやりくりしていました。

付き合いの飲み会だってほぼ自腹だし、1回飲み会があると、この500円の苦労はなんなんだ?と情けなくなるほどです(笑)。

そして、仕事に行けば、窓口や電話で「税金ドロボー!」

辞めたくなるの、当然です。

(おっといけない!自分の愚痴になってますね・・・汗)

上司が使えない

使えない上司が多いという声も、よく聞きます。

特に今の20代、30代の若手職員は優秀な方が多いですから、特にそう思うのでしょう。

うちの上司は、パソコンは使えないわ、仕事はしないわ、何言ってるのか意味わかんないのに、態度だけはエラそう!
そのくせ給与は自分の倍以上はもらっているわで、ほんとやってられない!

昔から、そんなふうに感じている若手職員は多かったです。

結局上司は、いつの時代もそんな立ち位置なのです。

ただ、私が20代の頃と今とでは、ちょっと違うなと思うところがあります。

それは・・・

私と同年代のアラフィフ世代が、ちょうど今管理職をやっているのですが、自分がまだ公務員をやっていたら、おそらく(ぜったい)「使えない上司」だと思うからです(苦笑)。

というのは、実は私が30代の頃に、人事に精通する上司から言われたのです。

あなたたちの世代は、管理職になれるような器の職員がいないんだよなぁ〜
先が心配だ・・・

そう言い残して、定年退職をしていきました。(予言どおり?)

思わずその上司に「どうもすいません!」と謝ってしまったほどです。

そういうことで、特にこのアラフィフ世代を上司にもつ若手職員は、本当に大変じゃないかと思うのです。(すべての人はそうだと言っているわけではありません)

だから、若手職員の退職が増えているこの現象は、ある意味若手職員の「乱」なのかもしれないと勝手に思っています。

優秀な若手職員が辞めていく様は、「このままでは公務の職場はダメになってしまうのでは?」という何かを気づかせてくれている感じがしてなりません。

ただ、もし、そんな若手職人が上司との関係で悩んでいるのであれば、「こんな人たちだからしかたない」というあきらめの気持ちで、ドライに関わっていただくのも対策の一つでしょう。

私の同世代でも「デキる」職員もいましたので、宝探しでもするかのように(?)そんな素敵な上司、管理職を見つけてみてくださいね。

公務員を辞めたいと思うのはおかしいことじゃない

公務員を辞めたいと思う自分は、どこかおかしいのかな?甘いのかな?そんなふうに思い悩んでいる方もけっこういるんじゃないかなと、日本列島の片隅で勝手に思っている私です。

私は、公務員であろうがなんであろうが、長く仕事を続ければいいってもんじゃないし(でないと私のようになっちゃうよ)、辞める人のことをおかしいなんて思いません。

その理由について、いつくか挙げていきます。

ただ、辞めると決めるのは、ある程度の生活できる「アテ」を確保したうえで、自己責任でお願いします。

働いてみないとわからない

ある50代の不動産コンサルタントの方が、ご自身のYouTube番組でおっしゃっていたことを挙げてみます。

「長く勤められる職場を見極めるのはどうすればいいか?」との視聴者からの質問に、こんなふうにこたえられていたのです。

結局、働いてみないとわからないんですよね〜、こればっかりはね〜

そのカラッとした表現に思わず笑ってしまったと同時に、とても腑に落ちました。

私も就職支援のスタッフとして、毎日十数人の方の相談を受けてきた経験からいえることは、やっぱり会社は入ってみないとわからないということです。

いくら自己分析や企業研究、インターンシップなどをしてみても、長く勤められるという「保証」はどこにもない。

実際やってみてはじめて、「自分にはどうにもこうにも合わない」と感じることもあるでしょうし、今のこのご時世、自分が働く職場が永遠に存在するなんて誰が言い切れるでしょう。

こういっちゃ身も蓋もないのですが、「運」もあると思います。

あと、書きながら思ったのですが、そもそもなぜ同じ組織に長く勤めなければならないのでしょうか?

たまたまその職場が自分らしく働ける環境で、それにより結果として長く勤務したのであれば、それはいいのです。「それはあなた、ラッキーでしたね」です。

働いてみてやっと自分に合うか合わないかがわかるのですから、その結果でその先どういう道を選ぶかは本人の自由なはずです。

でも、なんだかそうじゃない雰囲気がまだまだ色濃く残っているのが、「公務員」なんですよね。

転職が当たり前の時代

終身雇用制が崩壊したと言われて久しい昨今、転職は当たり前の時代となりました。

そうはいっても、「公務員を辞める」という選択は、やはり相当に勇気のいることは、誰もがも認めるところではないでしょうか。

ただ私は、ここで自分の思いを正直にお伝えします。

有名な諺に、「石の上にも3年」がありまして、仕事をする上での「座右の銘」の如く言われていますが、私個人の意見としては、すべての事象に当てはまるわけではないと思っているのです。

それはどうしてかといいますと、「心身を蝕むようなことを3年も続けたら、どうなるのでしょうか?」と思うからです。

嫌なこと、違和感だらけのことを続けていくのは、本当に苦しいですよね。(自分がそうでした)

自分にとって違和感バリバリで具合が悪くなるほど嫌な環境であれば、それが心身の本音なのではないでしょうか。

好きなことや本心からやりたいことは、人に言われなくても、3年であろうが10年であろうがどんどん続けていけます。

それが本当の意味での、「石の上にも3年」、そしてもう一つの諺である「継続は力なり」だと思います。

なので、そこを見極めながら、この「石の上にも3年」という言葉の呪縛に縛られなくてもいいんじゃないかと、個人的に思うわけなのです。

公務員安定神話が崩れつつある?

公務員を職業として選ぶ理由は、昔は「安定」が多かったのですが、今でも変わらないことを知って驚きました。

平成の約30年間はずっと不景気で、令和に入って2年目からのこのご時世ですから、無理もないかもしれません。

私が公務員になって一番後悔していることは、「組織へのジャブジャブの依存体質」と「自分の力で稼ぐ能力を身に付けてこなかった」ことです。

もうこの時代、企業はどうなるかわかりませんし、公務員だって安泰と言えるかどうかは疑わしい。

この大変化の世の中で生き抜くには、誰か(組織)に寄り掛かったり、寄り掛かられたりするのではなく、やはり自分で立っていくというメンタルや実力が必要かと、最近感じています。

そして、同じような思いの人たちと、主従関係ではなくフラットに協力しながら生きていく、こんな生き方が強くて安定感があって、自分の望む道だと気づきました。

公務員を選ぶ理由は人それぞれ自由であって、それに正しいも間違いもないのです。

ただ、「安定」というだけで公務員を選ぶのは、私にとっては、依存を生み他人のために生きているようなもので、極めて不安定だと思っています。

辞めても公務員に戻れる可能性がある

公務員を辞めた後に、やっぱり公務員に戻りたいと思えば、20代であればまた試験を受ければいいのです。

そして、ほとんどの方はご存知でしょうが、30代以上であっても、倍率は相当高いようですが社会人経験者枠の自治体もあります。

たしかに、試験勉強は大変かもしれません。

でも、一度公務員を辞めた人がまた公務員になるというのは、自分にとっても、公務の職場にとっても有益なのではないでしょうか。

一旦辞めることで、在職中にはわからなかった気づきが得られているはずだからです

私でさえもそうでしたから。

そんな貴重な経験は、ずっと公務員をやってきている人にはわかるはずはありません。

だから、必ず活かせるのです。

辞めたいと思ったらそれがチャンス!でも辞める前にやってみてもいいこと

公務員が嫌なら辞めてもいいとは言いつつも、その前にやっておいてもいいのかなということを、少し先輩風を吹かせながら挙げていきます。

これらは、今自分が日頃からやっていることです。

そして、公務員を辞める前にしておけばよかったと思っていることでもあるのです。

仕事や職場の何が嫌なのかを書き出す

もし今、仕事を辞めたいと思っているのなら、今の仕事、今の職場の何が嫌なのか、どこが不満なのかを、具体的に書き出していくことをお勧めします。

それはどんな効果があるのかを、次のとおり挙げてみます。

書き出すことの効果
  • 書くことで、気持ちを吐き出せてスッキリできる、一人でできるストレス解消法
  • 書いたものを見ることで、自分を冷静に客観視できる
  • 書いたものは自分にとって「嫌なこと」ではあるが、何が嫌なのかが明確になることから、自分の価値観や望む生き方・働き方が浮き彫りになる可能性がある(嫌なことを選ばない、嫌なことの逆を選ぶなど)

別に必ずしも書かなければいけないわけではないですが、書いた方が視覚的にもやりやすいかと思います。

これも、アウトプットの一環ですよね。

自分がどう生きていきたいのかの価値観を明確にする

上記のことをして、自分の好きなことややりたいこと浮き彫りになったところで(たぶん)、自分の価値観が明確になってくるのではと思います。

あくまで一例として挙げてみます。

具体例
  • 今後自分はどんな働き方をしたいのか→どんな内容で?どんな環境で?どれくらいの時間と報酬で?
  • これからどう生きていきたいのか→自分の能力を発揮したい?自分の好きな時に好きな場所で好きなことをしたい?のんびりゆっくり過ごしたい?
  • 何を大切にして生きていきたいのか→ガンガン働きたい?収入はそこそこでも自分や家族との時間を優先したい?自己実現したい?

価値観が明確になると、自分の軸がぶれにくくなると思います。(といってる私がぶれまくりなので、その都度修正はしてます)

私が公務員を辞めたのは9年前でした。その時は、中途退職する人のことを奇異の目でみる風潮があり、辞めた職員の行く末に興味津々でした。

そこで「成功」すれば嫉妬し、「失敗」と思えばあいつはどこへ向かっているんだと嘲笑する。

でも、成功も失敗も、その捉え方は人によって違います。

私は、他人からみればもしかしたら失敗の部類に入るのかもしれません。

でも、今の自分の暮らしや生き方は自分にしっくりきているし、公務員時代よりも幸せを感じています。

自分の価値観に近い暮らしをしているからだと思います。

だから、誰に何を言われても今は気になりませんし、そもそもそういう話は私の耳には入ってきません。

転職するにしても独立するにしても、そして公務員を続けるにしても、「価値観」を明確にすることは、自分らしく生きていくためにとても大事だと思っています。

心身に不調があるなら休暇、休業という選択も

自分の心と身体の不調は、結局は自分にしかわかりません。

なので私は、常日頃から自分の心身の声に耳を傾け、整えていくことを意識しています。

そのうえで、これは少し休んだ方がいいと自分が感じれば、罪悪感なくゆったりだらだらしています。

そのせいなのかどうなのか、これまで風邪以外の病気にはなったことはありません。

なので、精一杯やってきて、キツイな、休みたいなと心身が欲すれば、ゆっくり休むことをお勧めします。

休んでいる間に、これからの生き方などを考える時間にも使えますし、何より、これまで頑張ってきた自分への労いの時間として捉えていくのもいいのではと思います。

こういった内容については専門家にお任せしますので、素人の戯言はこれくらいにしておきます。

まとめ

ここで、今回の内容をまとめてみます。

今回の記事内容
  • 若手公務員に退職者が多い理由は。前例踏襲等のつまらない職場なのに激務であり、それに見合った対価がないこと。
  • 公務員を辞めることはおかしなことではない。その理由は、仕事は合うかどうかは働いてみないとわからないこと、転職が当たり前の時代であること、公務員安定神話に依存する方が不安定であること、辞めても再度公務員になる道もあること。
  • 辞める前に一度考えてみてもいいことは、仕事の何が嫌なのかを客観的にみてみること、自分の価値観を明確にすること、心身の不調であれば休業すること。

あくまで私の個人的な考えではありますが、こんな雑魚な情報でもなんらかの参考にしていただけたらうれしいです。

ありがとうございました。

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この記事を書いた人

40代で公務員を退職。紆余曲折の末、現在はキャリアカウンセラーとして、なんだかんだと生きてます(笑)。

骨の髄まで雑記ブログの当サイト。キャリア関連をはじめ、現在50代である私のくだらない小言や、行ってみたやってみた系の体験談、長年の趣味であるバイクなどを記事にしています。

そんな一介の自己満足ブログでも、いつかどこかで誰かのお役に立つことができたならば、我が人生に悔いなしです。(たぶん)

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