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きっとバイクに乗りたくなる!「バイク女子が登場する小説」厳選3冊

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こんにちは。

雨の日と寒い日はバイクに乗らない(乗れない)、超ヘタレライダーのもりこねです。

バイクと同様20代から読書が趣味で、バイクが登場する小説も過去に何冊か読んだことがあります。

今回はそんなバイク小説の中でも、とりわけ「女性ライダーが登場する小説」について、独断と偏見でおすすめ3冊↓を取り上げてみます。

  • 「さいはての彼女」原田マハ著
  • 「スーパーカブ」トネ・コーケン著
  • 「夏美のホタル」森沢明夫著

(読んだ順番で紹介していきます)

すでに読まれた方はご存知なのでしょうが、どれもさくっと読めるライトなものばかり。

現役ライダーはツーリングのお供に、バイク乗りでない方は、これを読めばバイクに乗りたくなってしまう・・・かもしれませんよ(笑)。

読みたい箇所からどうぞ

「さいはての彼女」原田マハ著

今から3年前、何気なく立ち寄った近所の本屋でこの小説の表紙を見た瞬間、バイク乗りの私は「これは買いだ」とピンときました。

この小説の著者である原田マハさんは、当時すでに人気の女流作家でありキュレーターとしても有名な方。

にも関わらず、私はこの作家の小説を、それまで1冊も読んだことがなかったのです。

どんな雰囲気で言葉を紡ぎ出しているのか・・・期待と不安を胸に手に取ったこの本でしたが、最初の直感は見事に当たりました。

冒頭から物語にどんどん惹き込まれ、主人公の女性の気持ちになってハラハラドキドキしたり、涙腺崩壊したりと、まるでジェットコースーターの如く感情がアップダウン。

そして、読み終わった後は、スッキリとした清涼感とほっこりした安心感に抱かれながら、しばしこの物語の世界に酔いしれたのです。

バイクに乗る乗らないに関わらず、これを読んでいる時の私は、一人の女性として主人公の女性たちに感情移入していたのはたしかです。

同時に、「バイク乗りでよかった」「北海道好き(しかも道東地方)でよかった」と、心の底から思ったのでした。

というのもこの小説は、女性を主人公にした4編からなる短編集なのですが、第1編であり題名にもなっている「さいはての彼女」の舞台が、知床半島を擁する北海道のオホーツク地方なのです。

そして、ハーレーダビットソンを操るとても魅力的な女性ライダーが登場するのですから、「バイク女子は必読!」「これを読まないなんて、ダメ!ぜったい!!」と叫びたくなる私の気持ち、理解するに難くないでしょう(笑)。

ここで、ネタバレしない程度のざっくりしたあらすじをまとめみます。

あらすじ
  • 主人公は、バリキャリ女社長である30代半ばの涼香すずか
  • 恋に敗れ、信頼する秘書にも去られ、失意の中、沖縄でヴァカンスを楽しもうと空港へ
  • しかし、行き違いで北海道の「女満別めまんべつ」行きの飛行機に乗ることに
  • 北海道の地で出逢ったのは、カスタムビルダーのナギという聴覚障害者の女性
  • 「サイハテ」と名のつくナギの愛車は、年代物のハーレーダビットソン
  • そのサイハテで、女満別から網走、知床をタンデムツーリングする
  • ナギやその仲間たちとの出逢いの中で、涼香の心は解きほぐされていく

主人公の涼香もかっこいい女性なのですが、バイク乗りのナギという女性が、出逢った人をもれなく笑顔にしてしまうような、底知れぬ魅力に溢れています。

そんなナギは、子供の頃に聴覚障害者である自分とそうでない人との間に「線」みたいなものがあり、それをどうしても越えられないと、父親に泣きながら訴えたことがありました。

その時に、父親がナギに伝えた言葉がとても心に刺さったので、ここで引用します。

ナギ。そんな「線」は、どこにもない。もしあるとしたら、それは耳が聞こえる人が引いた「線」じゃない。お前が勝手に引いた「線」なんだ。

いいか、ナギ。そんなもん、越えていけ。どんどん越えていくんだ。越えていくために、父さんがいいことを教えてやる。

出典元:「さいはての彼女」原田マハ著 角川文庫 平成25年1月25日初版発行平成30年5月15日18刷発行 P62より一部引用

それが、ハーレーダビットソンというバイクでした。

ナギの父親は、ハーレー乗りだったのです。

そして数年後、ナギに起こったつらくかなしい出来事・・・

これ以上はネタバレできませんので(笑)、気になる方はぜひ読んでみてくださいね。

この本には、その他3編の物語がおさめられていますが、どれも読み応えがあっておすすめです。

「スーパーカブ」トネ・コーケン著

「スーパーカブ」のきっかけは、TVアニメでした。

そして、その後に原作小説があることを知り、ぜひとも読みたくなったのです。

アニメでは、主人公の女子高生「小熊こぐま」の淡々とした語り口が、独特な雰囲気を醸し出しているように、私には感じました。

そして、原作であるこの小説も、「若さ爆裂!怖いものナシ!」であるはずの女子高生が主役にもかかわらず、どこかテンション低めで、カブとの日常が淡々と綴られているだけの物語です。

でも不思議なのが、淡々としているようで、まったく退屈しないのです。

それどころか、主人公小熊の冷静で鋭い視点から繰り出される言葉の数々に、くすっと笑えたり、なるほど!と感嘆したり、同じバイク乗りとして共感したりと、終始私の心を惹きつけてやみません。

私がいうのもおこがましいのですが、個性豊かで唯一無二の世界観を持っている作品だと思いました。

そして、ひろしさんが描く口絵と本文内の素敵なイラストが、この小説をさらに輝かせ、相乗効果を発揮しています。

ここでも、ネタバレを極力控えて、あらすじをまとめます。

あらすじ
  • 山梨県で一人暮らしの女子高生小熊は、両親も友達も趣味もない、ないないの女の子
  • そんな何もない生活の中で手に入れたスーパーカブ
  • バイク通学から始まり、ガス欠や寄り道と少しずつ変化を楽しむ生活に
  • クラスメイトの「礼子れいこ」と関わったり、バイトをしたりと、カブに乗りはじめてから、小熊の世界は輝きと広がりをみせていく

アニメの時から思っていたのですが、主人公の小熊は、「自分のことは自分でやる」「自分の考えや思いを忖度せずに伝える」「自分には何が必要かをしっかり吟味する」という自立した生き方をしています。

コンビニの駐車場で、はじめてカブのエンジンがかからなくなってしまった時も、自分で調べて解決をしています。

そうやって、誰にも頼らず自力で生きてきたのですが、カブに乗るようになって気づいたことがあったようです。

その言葉がとても印象的だったので、ここで引用します。

今まで困難や悩み事にぶつかった時は、自分の力で解決するものだと思っていた小熊は、カブに乗るようになってから、流れに任せ人に頼り、事態の好転を待つのもまた一つの方法であることに気付き始めた。

出典元:「スーパーカブ」トネ・コーケン著 スニーカー文庫 2017年5月1日初版発行 2021年3月10日9刷発行 P89より一部引用

小熊のように自分の力で頑張ってきた人には、応援の手が差しのべられる時があるでしょう。

そんな時は、頑なにならずに時にはそれに身を委ねることも悪くない・・・そんなふうに私も思います。

あと、この小説を読んでいると、そこかしこに並々ならぬ「カブ愛」を感じるのですが、「あとがき」を読んでその理由がわかりました。

著者のトネ・コーケン氏は、10年超えの現役カブ主だったのです!(そりゃそうですよねー)

「夏美のホタル」森沢明夫著

この小説は・・・

もう、なんと言ったらいいのでしょう。

一言でまとめます。

「この本を読み終わるうちに、3回号泣しました」

まるでどこかの映画の宣伝のように思われそうですが、大袈裟でなく涙腺ご多忙につき、読む場所が自宅で、それも一人の時で本当に良かったと心から思ったほどでした。

今読み返してもウルウルきてしまう、困った小説です(笑)。

そして、自分を産んでくれた親をはじめ、大切な人に「ありがとう」と伝えたくなりました。

伝えられる時に、伝えておきたいと思いました。

そんな、心温まるお話です。

簡単なあらすじをまとめてみました。

あらすじ
  • 主人公は、写真家の卵である大学生の慎吾しんごと、その彼女で「HONDAのCBX400F」を乗りこなす夏美なつみのカップル
  • 慎吾の卒業制作のために夏美のバイクで出かけたある山里で、トイレを借りるために、昭和の風情漂うよろず屋に立ち寄る
  • そこでひっそりと暮らす80代のヤスばあちゃんと、60代で身体が不自由な恵三(地蔵さん)の母子に出逢う
  • この母子に歓迎され、再度訪れた際にみた清流の蛍、これに感激した慎吾と夏美は、慎吾の卒業制作のために、夏休みをよろず屋の離れで暮らすことに
  • 大自然に抱かれながら、母子やそれに関わる人たちとともに、かけがえのない時を過ごす慎吾と夏美
  • やがて、地蔵さんのかなしい過去が明かされ、そして地蔵さん、ヤスばあさんの運命は・・・

・・・と、ここまでにしておきます。

ネタバレがやばいというのもありますが、書いていくうちに、また涙腺が崩壊しそうだからです(苦笑)。

それと、バイク乗りの方にあらかじめお伝えしますが、夏美がバイクに乗るシーンは、残念ながらそれほど頻繁には登場しません。

でも、ここぞ!という大事な時に大活躍する真っ赤なCBX400F、それがどこなのかを、ぜひ読んで確かめてみてくださいね。

そして、バイクに乗る夏美ちゃんは、日頃の優しくて可愛らしい雰囲気とはうって変わって、漢気あふれるかっこよさがありましたよ。

さてここで、魂を揺さぶられた言葉を紹介したいのですが、いくつもあって選ぶのに困りました。

心を鬼にして(?)、たった一つだけ挙げさせていただきます。

慎吾が、地蔵さんの飲み友達であり仏師である雲月うんげつに、菩薩を彫ってほしいと頼むシーンがありました。

それには相当な代金が必要ですが、出世払いをするという慎吾に、雲月が次の言葉を放ちます。

「てめえ、本当に出世できんのか」(雲月)

(中略)

「まだ、わかりません、自分の才能がどこまでのものか・・・」(慎吾)

(中略)

「そうじゃねえ、俺がいてんのはよ、出世するまで死んでもあきらめねえ覚悟があるかどうかってことだ」(雲月)

(中略)

「才能ってのはな、覚悟のことだ」(雲月)

出典元:「夏美のホタル」森沢明夫著 角川文庫 平成26年8月25日初版発行 平成28年5月25日6刷発行 P299より一部引用

並外れた仏師の才能を持つ雲月さんのこの言葉に、あたしゃグッときましたぜぃ!

最後に、著者の「あとがき」を読んで驚いたことをお伝えします。

森沢明夫氏もバイク乗りであり、この主人公同様、ツーリングの途中でトイレを借りた商店があったとのこと。

そしてそこで、ヤスばあちゃんと地蔵さんのような母子に出会ったのだと。

つまり、この小説にはモデルがいたということなのですね。

でも、森沢氏は繰り返し伝えています。

「この物語はフィクションです」

おわりに

女性ライダーが登場する小説の中で、私好みの3冊をご紹介しました。

それぞれがそれぞれに、心シビれる素敵な物語です。

そして、この記事を書きながら、私こそがバイクに乗りたくなってきました。

寒さに負けず、年齢を言い訳にせず、細々とでも乗り続けていきたいと、心あらたにした次第です。

ありがとうございました。

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この記事を書いた人

公務員→キャリアカウンセラー

当サイトは、「人生はネタだらけ」という持論のもと、勢いだけで綴っている骨の髄まで雑記ブログです。

そんな一介の自己満足ブログでも、いつかどこかで誰かのお役に立つことができたならば、我が人生に悔いなしです。

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