こんにちは。元公務員のもりこねです。
先日、大変ありがたいことに、公務員関連について、お問い合わせフォームからメッセージをいただきました!
その時は、あまりの嬉しさに飛び上がって喜んだのは当然のこととして、そこに書かれてあった「嫌だと思っていたのに、辞めるとなったら職場のいいところが見えてくるという不思議」という言葉に、何度も首を縦に激しく振るほど共感したのです。(ヘビメタバンドか?)
そんな読者さんからのメッセージをきっかけに、公務員を辞める直前のことについて、あらためて記事を書こうと思い立ちました。
自分の振り返りのために書いていくので、お役に立てる記事になるかはどうかは保証はできかねますが、そこのところをご容赦くださいませ。
退職の申し出をしたのは退職日の約3ヶ月前だった
私は、年度末である3月末日付けで退職をしたのですが、退職の申し出をした時期は、辞める3ヶ月前くらいでした。
同じ年度の12月に、進路(転職先)が決まったからです。
で、退職したいことを「誰に」「どんな感じ」で伝えたのかということをかいつまんでお伝えしますと、次のような具合です。
- 退職したい旨を口頭で伝えたのは、勤務先の所属長と所属部署のトップのみ
- 所属長と所属部署のトップには、人事担当者以外は決して口外しないことをお願いした
- 退職理由は「転職先が決まった」の一言のみで、それにより引きとめはなかった
退職の申し出をまず最初に伝えるべき人は、「直属の上司」であることは、ビジメスメンとしても人としても?常識のことでしょう。
なので、私がしたことは大変無礼極まりなく、「よい子はけっして真似をしないでね」レベルの話です(笑)。
でも、噂が広まるのが光よりも速い我が職場では、この事実を知る人間は限りなく少ないほうがいいと私は勝手に判断しました。
そして、そうしてもいいことも、実は事前にさりげなーく所属長に確認を取っていたのです。
そうです。私は「その日」のために、いつもは大雑把で超適当人間にもかからわず、こういうところでは慎重に事を進めていたのですよー、はい〜(笑)。
幸い、私がいた職場は直属の上司がおおらかな方でしたので、そんな私の奇行(!)を表立って責めるようなことはせず、逆に私の進路を応援してくれたほどだったので、かなり恵まれていました。
その後、所属長から「そういえば退職届、出してねー」と思い出したように言われたくらいの、なんともゆるやかな職場だったのです。
だったら辞めなきゃよかったのかしらね〜(笑)。
注)退職の申し出時期や誰に伝えるかについては、職場ごとで決まりやしきたりがあるかと思いますので(まあ、大概はどこも同じでしょうが)、うまく情報収集しながら事を進めていっていただければと思います。
3ヶ月間をどんなふうに過ごしていたのか
退職を申し出てから辞めるまでの3ヶ月間は、どんなふうに過ごしていたのかということですが、私の場合はこんな感じでした。
退職日の当日まで毎日出勤して、普通に仕事をしていました
「年度末」という繁忙期に「辞める」という個人的事情も相まって業務がてんこ盛りで、おかげで毎日のように残業をしていたし、なんなら休日出勤もしていたほどです。
なんとも情けない話ではありますが、これが私の実力でした、はい・・・(泣)
あと、辞めると決めたら不思議なもので、立つ鳥あとを濁さずじゃないですけど、可能な限り仕事を片付けて引き継ぎをしたいという思いが、自然と湧いていたのかもです。(いつもそうしろよ!と自分ツッコミ)
別に、自分などがいなくなったところで、組織に何の影響もなく、これまでどおり普通に回っていくのに、思い上がりもいいところです(苦笑)。
あ、でも間違ってもいい人に思われたいとか評価されたいなんて思いは、微塵もありませんでしたよ。だって、辞めるんですから(笑)。
長年勤めてきたからなのかはわかりませんが、「最後のご奉公」だとか「恩返し(倍返しじゃないですよ)」なんていう今ならナンセンスと言われちゃいそうなそんな思いが、自分でも気づかないところであったのかもしれません。なにせ、昭和どっぷり人間なので。
だからなのか?「公務員なのに」有給休暇も大量に残して辞めました。(これは過去記事にも何度も挙げているので、相当しつこいです)
「休みいっぱい取れて、楽でしょー?」なんて嫌味を言われる公務員なのに・・・ですよ。
今なら、「そんな自分、どうかしてるぜ!」と激しくツッコめますが、あの時の妙な責任感的なものはいったい何だったのか、自分でもわかりませんねぇ。今の私では、おそらく無理です(笑)。
それから、退職日の約1ヶ月前に退職が公表されてからは、ありがたいことに送別会を設けていただく機会もあって、あれよあれよとものすごい勢いで毎日が過ぎていき、あっという間に退職日となってしまいました。
最後の方は、飲んだくれた記憶しかありません(苦笑)。
退職を申し出た後の職場は居づらくなかったのか
退職を申し出てから退職日までに間があると、職場で居づらくなるんじゃないかと不安になったりしますが、私は場合は・・・
職場が居づらいと思ったことは、一度もありませんでした
私は、なるべく居づらくならないようにと、先に挙げたとおり、退職の伝え方はごくごく一部の人に限らせていただいていたのです。(繰り返しますが、私の退職申し出方法は、あまり参考にはなさらないでくださいね)
おかげで、退職日が公表される1ヶ月前までは、本当に誰にも知られず普通に仕事ができました。
そして、問題(?)の退職が公表されてから辞めるまでの1ヶ月間のことですが、これも先に挙げたとおり、とにかく仕事が忙しくそれをこなすのに毎日必死だったので、居づらいとかそうじゃないとか、そんなことを感じる暇などなかったのです。
そして、そんな状況にプラスして単に私が鈍感なだけかもしれませんが、私に対して一応表向きは「退職するなんて残念ねー」と言ってくれる人はいたとしても、直接嫌味や悪口を言う人はいませんでした。(陰ではわかりませんが、そんなこたぁどーでもいい)
どっちかというと、腫れ物に触る感じだったのかもしれませんね(笑)。
だから、退職にあたって、周りの人の反応で嫌な思いをしたとか、居づらくて出勤したくない(休みは取りたかったですけどね)と言う気持ちになったことは、一切なかったのです。
そういう面でも、恵まれていたのかもしれません。
それに、辞めて行った人を何人かみていますが、そんな人に対して、周りが表立ってあーだこーだ言ってる姿は皆無でした。
ちょっと例えが適切でないのかもしれませんが、中学時代の部活で、じんわり地味にバブられてる子がいたのですが、その子が部活を辞めると決まった途端、じんわりハブッてた子たちが、退部するその子にそれ以上ハブらなくなった(逆にやさしくなった)のを思い出しました。
どうしても出勤したくなければ、最低限の事務的な手続きをしたうえで、有給休暇を取ればいいだけの話です。
それに、おすすめするわけではありませんが、休暇の残日数が足りなければ、欠勤という方法もありますし。
私と同時期に退職した職員は、上司に仕事を引き継いで、きっちり有給休暇を消化してましたけど、なんの問題もなかったです。
自分の心と体をいたわることや、次のステージへの準備のためにも、ゆっくり休むことは必要ですよね。
退職が決まってからの心境
退職の申し出をしてから退職日まで、「どんな気持ちでいたのか」ということですが、冒頭でご紹介した「メッセージをくださった方」と同様、私も辞めることが決まってからは、職場のいいところが見えてきたんですよね、これが。
なんでもっと早くそこに気づかなかったんだ?と思うほどです(苦笑)。
ちょうどいい機会なので、どうして自分がそんな思いになったのか、自分のその時の心理をちょっと分析してみました。
- 「辞める」ということが限りなく現実に近づき、職場環境を客観的に見ることができたからかも?
- 現状維持の生活から飛び出していくという選択を自らしたにも関わらず、変化することに「不安や恐怖」の感情が湧いてきたからかも?
- 退職していく自分のことを、その時だけは特別扱いしてもらっているような気がしたからかも?
これはあくまで私の場合なので、多くの人に当てはまるわけではないのでしょうが、今はじめて、この時の心境をこんなふうに分析してみて気がつきました。
ちょっと話が逸れてしまうかもですが、何に気づいたのかといいますと、辞める時にこうやって自分の気持ち、感情にちゃんと向き合っておけばよかったな、いうことです。
特に、2番目の変化することへの「不安や恐怖」の感情については、見て見ぬふり、気づかないふりをしていたんだなということが今はわかりますし、その感情をその時に味わい尽くしておけばよかったと後悔しています。
冒頭で紹介した「メッセージを下さった方」は、周りの状況を冷静に俯瞰してみていらっしゃることや、今の自分の気持ちに正直に向き合ってらっしゃることが、文面からもよくわかりました。
安定した職場を退職して、自ら大変な道を選んでしまったんじゃないかと不安でいっぱいとのことですが、そんな不安や恐怖といった今の自分の本音に目を背けず、しっかり対峙をしているのです。
安定した仕事を辞めて自分が決めた道に進むという決断だって、そうそうできるものではないのに・・・素晴らしいなと思いました。
そして、ちょうど昨日、YouTube動画でこんな言葉↓を耳にしまして、「メッセージをくださった方」のことを思い出したのです。
引用元:「不安と恐怖の感情を避けようとして私達は行く道を間違える」2022年2月15日公開のマドモアゼル・愛さんYouTube動画より一部引用
- 多くの人は「不安や恐怖を感じないような決断」「安全・安定と感じさせるような決断」をして、月並みの人生で終わる
- 不安や恐怖から逃げる決断をしていれば、自分の人生を生きられなくなる
この言葉をどう捉えるのかは人それぞれでしょうが、私はなんだか腑に落ちました。
そして、上記の言葉を逆にすれば、先の「メッセージをくださった方」は、「不安を感じるような決断をした」ということでしょうから・・・
これはもしかして・・・もしかしますと・・・ご自身の決断に自信を持っていいということなんじゃないかと、勝手に解釈してしまいましたよ。
「怖いはGoサイン」とも聞いたことがありますし。
・・・て、言いたい放題のよくわからない話になってしまいました(笑)。
そうでした。退職する時の気持ちですが、退職が公表された後、今後の進路を簡単に伝えると、ほとんどの人が応援の言葉をかけてくれまして、素直に嬉しかったです。
退職日当日、仕事が終わって花束をいただきながら聞こえてきた「がんばって!」という声は、今でも思い出すとうるうるしてくるほどです。
けっこういい職場だったかもしれないな・・・
なーんて、不覚にも(?)思ってしまったのでした。
逃げで辞めた私ではありますが、最後はそんな思いにさせてくれた職場に、今でも感謝をしています。本当に。
まとめ
ということで、私が公務員を退職する直前3ヶ月のことを、つらつらと綴ってきました。
この「退職前3ヶ月間の出来事」は、以前にライブドアブログでも3部作として記事を挙げているのですが、今回はなるべく短めにしました。(それでも長くなってしまいましたが)
しかしながら、結局何がいいたいの?という感が否めませんので、ここでまとめてみます。
- 退職が周りに知られても心配しなくていい。なぜなら、辞めていく人に対して、人は意外に寛容になれるから。
- 退職時は可能なかぎり有給休暇を消化し、自分の心身のメンテナンスをしたり、次のステージへの準備をしていくこと。
- 安全・安定といわれている公務員を退職することに、不安や恐怖があって当然。その不安や恐怖と対峙していくことこそ、「自分の人生」を生きていく第一歩となる。
ありがとうございました。