現役キャリアカウンセラーのもりこねです。
昨年2023年の晩秋に、キャリアカウンセリング事業を開業いたしましたので、今回は、そのきっかけやら開業日当日のことやらを語ってみます。
なぜキャリアカウンセリングを「事業」として始めたのか
開業のきっかけについては、プロフィール(自己紹介)欄に触れておりますとおり、姉妹サイト「もりこねた」の片隅で、キャリアお悩み相談を開設したことによります。
一人きりでこういったものを企画運営するのは初めてということもあり、余裕のないいっぱいいっぱいな状態の私でしたが、ご相談を受けてくださった皆さんは本当に魅力的な方ばかりで、私にとっては学びしかありませんでした。
そんな出逢いもあって、つたないながらも続けることができたと感謝しています。
ただ、しばらくはこの状態でいくつもりでいましたので、個人事業主としてやっていこうなどとはまったくといっていいほど考えていませんでした。
そんなある日、「本気でこの仕事を事業としてやっていきたい」という気持ちを芽生えさせてくれたとある出来事があったのです。
私のもとにご相談にいらっしゃる方は、8〜9割方が現役の公務員の方なのですが、そんな方々からのご相談を受けていた時でした。
詳しい内容はお伝えできないのでめちゃくちゃざっくりになりますが、「公務員を辞めても大丈夫!」ということを、自信を持って言えない自分がいたことに気がついてしまった・・・という出来事です。
いや、べつに大丈夫なんですよ、公務員辞めたって。私の周りの元公務員をみたって、それははっきりと言えることなんです。
私自身も、これまで散々「公務員辞めたって死にやしない、大丈夫!」なんてことを断言してましたし。
それなのにこの時は、「公務員を辞めた後の自分の生き方ってどうなのよ?」「人にも自分にも、心底自信を持って大丈夫と言える生き方をしてきたのか?」という疑問が、ご相談を受けている最中にふっと湧いてきてしまったのです。
人には「自分らしく生きていこう」とかなんとか意気揚々と語っているというのに、どの口が言ってんだ?と笑ってしまいます。
ちなみに、そのご相談者から何かマイナスなことを言われたとか、指摘をされちゃったとか、そんなことでは決してありません。
むしろ、しっかりとご自分の考えや意見をもっていらっしゃるとても有能なご相談者でした。
だからこそ、そんな自分に、より一層はがゆさを感じてしまったのでしょう。
この出来事を機に、これまでの自分の生き方を振り返ったり、今の自分の状態や今後どうしていきたいのかを改めて考えてみました。
キャリアカウンセラーと名乗っている私自身が、自分のキャリアに本気で向き合わなくてどうするんだ?といわんばかりに、自問自答を繰り返したのです。
で、結果こんなふうにまとまりました。
- せっかく私のもとに来てくださったのだから、せめて心からの「安心」や「大丈夫」をお土産に持って帰っていただきたい
- 自分の人生に覚悟と本気をもって生きていくことで、ほんの少しでもそれが実現できるかもしれない
開業することが、今の私ができる私なりの覚悟と本気ということであり、この想いを向ける相手は、実は他ならぬ自分自身であることに気づいたのです。
なんていいますか、綺麗事にようにきこえるのかもしれませんが、人にも自分にもできるだけ嘘をつきたくないといいますか、正直に生きていきたいという想いが、ここ数年とみにふくらんでいるからでしょう。
嘘やごまかしは、今後ますますバレていく世の中になっていくんじゃないかということは、もうすでに誰もが感じていることではないでしょうか。
そして逆も然りで、本気や本音も、言葉にしなくてもより伝わりやすくなるのではないかと。
だからこそ、本心と言葉が一致していないと、自分の内にも外にも不具合を起こしかねないということで、もうこれは裏表なく正直に生きていくしか道はないんじゃないかと、そんなふうに思ったのです。
今後も試行錯誤の連続でしょうが、その過程をもナチュラルに楽しんでいくことで、今のこの瞬間を生きていると実感できる、そんな生き方をしたいな思う今日この頃です。
そんな生き方をしていくことで、ご相談にいらした方に、心からの安心と大丈夫をお伝えできるのではないのかなと思っています。
はい、まとまりがなくわかりづらかったかとは思いますが、私が開業を決めたきっかけはこんな感じでした。
開業届を出すだけで個人事業主になれてしまう
ご存知の方も多いと思いますが、個人事業主になりたければ、税務署に「開業届」を提出するだけです。
事前に記入しておいた開業届を窓口に提出するのですが、1分と経たないうちに受理をされて、それで完了です。
皆さんおっしゃられるとおり、開業届に小難しい内容は一切ないため、めちゃくちゃ簡単で、誰でも今すぐになることができるのです。
実際、私の周りにも、開業届を出している知人友人が増えてきましたし。
ここで、参考になるかどうかはわかりませんが、私の開業の日のことを語ってみます。
開業日の当日は、管轄の税務署に開業届を出しに行きました。
やったことは、ただそれだけです。
それ以外に、何かスペシャルなことをしたわけではないのですが、しいていえば、ちょっと奮発してこだわりの地ビールを飲んだことくらいでしょうか。
これは業態等にもよるのでしょうから一概にはいえませんが、私の場合は店舗を構えるわけでもなく、SNSや友人知人等に事前告知をしたわけではありませんので、かなりひっそりとした開業になったのです。
ちなみに、開業届は郵送やインターネット(e-Tax)で提出できるものの、たとえ時間や労力、交通費がかかったとしても、なぜだかわかりませんが直に提出してみたかったので、税務署に足を運びました。
なんでもいいので、何かひとつ記憶に残る出来事が欲しかったのかもしれません。
さらに、開業届はパソコンではなく、まさかの手書きです。
自分の控えも手書きなので、ほぼ同じ内容を2枚手書きにしたわけで、今どきこんな非効率なことをするアホな人間なぞ皆無でしょうし(もしいらしたらごめんなさい!)、こんな時に「カーボン紙」があったらいいなと思った私は、やはりコテコテの昭和な人間なんだと実感しました(笑)。
そんなどうでもいい話をした後に、ほんの少しだけ真面目なことを語ってみます。
開業してもうまくいくかどうか不安だし、続けていく方が難しいともいわれるし・・・なんて思われている方が少なくありません。
まあ、たしかにそのとおりでしょう。いくら私でも、それくらいのことは心得ているつもりです。
でもですね。
そんなもんやってみないとわからないと思いませんか。
おめでたい奴だと笑われるのを覚悟で申し上げますが、私には半ば信じていることはこんなことです。
うまくいこうがいこまいが、「行動を起こしたこと」や「身をもって体験したこと」それ自体が、自分の魂に記録されるのではないか
よく言われることが、どれだけモノやお金を持っていたとしても、死ぬ時には文字どおり裸一貫となるのです。
じゃあ、この世での経験はあっちの世界に持って行けるのかというと、今の私にはそこまではわかりませんが、少なくともこの世に思い残すことは極力減るのではないかと思っています。
そう、要は、後悔することが少なくなるんじゃないかなと。
あ、いや、別に後悔したっていいんですよ。そういう人生、全然アリです。
でも、私は、やらなかったことを後悔をしたくない派です。
ごくごく平凡なアイテムで生まれてはきたけれど、そんなモブキャラであっても、その中で思う存分酸いも甘いも味わい尽くしたいと思っているタイプなのです。(まあできれば酸いは少ない方がいいんですけどねー)
たとえ、明日死んだとしても後悔しない生き方を目指しているのです。だって、本当にいつ死ぬのかなんてわからないんですから。
50歳を過ぎても、新しいことに挑戦し、それに対して試行錯誤ができる自分は幸せだと感じる。なぜなら、「今この瞬間を生きている」と実感できるから。
尊敬する友人のこの言葉が私は大好きで、自分の軸がブレそうな時にこの言葉を思い出しては、初心に立ち返ります。
新しい世界に飛び込むことは不安でいっぱいだし、いくらやりたいことであっても悩みや問題は尽きないしで、常に試行錯誤の連続です。
でも、それを面白がる発想ができたのなら、それこそが「自分の人生を生きている」と実感できるし、そういう人は本当の意味で最強なんだと思います。
おわりに
当サイトの初記事を読んでくださり、ありがとうございました。
開業したからといって、当然のことながら、何かが大きく変わるわけでも、急に成長や進化するなんて魔法がかかるわけでもありません。
が、以前より、ほんの少しずつではあるものの、自分の人生が動き出しているというのか、循環している実感があります。
今後どうなるかなどは、どんな預言者でも占い師でも賢者でも、おそらく誰にもわからないでしょうが、何が起こるかわからないからこそ面白いと言えるのかなと、そんなことを思っている呑気でマイペースで能天気な私でございました。
まあ、焦らず地道にぼちぼちとやっていきたいと思っています。
ということで、今後ともよろしくお願いいたします。